牛のフン

昔むかし、ある所に…
シホコと言う、小さな女の子がおった。


お遊戯会で【猿カニ合戦】をやる事になった…。
シホコは猿カニ合戦の話が大好きで…
猿でも無く…
カニでも無い役を自ら『やりたい!』と手を上げて役をやったそうな…。


其れは…
牛のフン(笑)


ペッタンペッタン
と、幼いながらも…
想像の中の牛のフンを演じ切った。



では、猿カニ合戦のお話をどうぞ!
(=^ェ^=)




あるところにカニが住んでいた。
カニはある日、わら束を担いで町へ売りに行き、わらを売った金で赤い柿の実をひとつ買って帰った。
その柿があまりに美味しかったので、カニは早速その種を植え、水や肥やしをやって「はよう芽を出せ 柿の種。出さぬとはさみでほじくるぞ。」と言った。
柿の種はほじくり出されてはかなわんと、たちまち芽を出した。
喜んだかには「はよう木になれ。」
「はよう実がなれ。」とはさみを振り振り言うので、柿の芽や柿の木はたちまち大きくなって、どっさり実をつけた。
カニは喜んで木に登ろうとしたが、横ばいなのでずり落ちてしまって登れない。
この様子を山の上から眺めていた猿が柿の実を食べようと山から下りてきた。
「カニどん。柿はおいらがもいでやる。」と、猿はするする木に登ると、赤い実をもいでは喰い、カニにはよこさなかった。
カニが欲しがっても知らん顔で食べ続け、カニが催促すると青い柿の実を投げつけた。
こうらに当てられたかには、つぶされて死んでしまう。
猿が満足して山へ帰った後、かにのこうらの下から こがに がずくずく這い出してきた。
子カニ達は大きくなると、川の傍に畑を作ってきびを蒔き、きび団子を作った。
きび団子をひとつずつ食べて腹ごしらえしたかに達はきび団子を腰に付けて、揃って親の仇に出掛けた。
カニ達が歩いて行くとぱんぱん栗が転がって来て、「何処へ行くのか」「腰に付けている物は何か」と尋ねた。
猿のばんばへ敵討ちに行くこと。
腰に付けているのはきび団子で ほっぺたが落ちるくらい、舌が抜けるくらい美味いと応える。
栗は、「きび団子をひとつ貰って手助けしよう」と提案し、仲間になる。
その後、たたみ刺し針・菜切り包丁・米つき臼・牛の糞と出会い、同様にきび団子をひとつ分けて 皆、仲間になった。
猿のばんばに着いたが猿は留守だったので、めいめい持ち場について猿の帰りを待っっていた。
そんな事ちっとも知らない猿が
「おお さむさむ」と駆け込んで来て囲炉裏の火をかき出すと、囲炉裏の中で待ち構えていた栗がばちーん!と跳ねて猿のおでこに飛びついた。
「あちちちっ」と跳び上がって降りて来る猿のお尻にわら座布団で待ち構えていた たたみ刺し針がしくっと刺した。
猿が火傷にみそを塗ろうとして味噌桶に手を突っ込むとそこで待ち構えていた菜切り包丁にじゃきっと切られた。
手の傷を洗おうと水がめに手を突っ込むと、そこにはカニ達が待ち構えていた。
大勢のカニにはさみ付かれた猿が土間から飛び出そうとしたが、そこには牛の糞が寝そべっていたので猿はずりっと足を取られた。
そこへ米つき臼が戸の上から飛び降りて、猿はぴしゃんとひしゃげてつぶされてしまった。




ペッタンペッタンペッタンペッタン
カニどんカニどん
何処へ行く?

(笑)


そんなシホコは変な子だった…。



この話…
何だか…
何かに似ている…。


桃太郎?


いや、その似ているじゃなくて…