懐かしい顔に再会

今日、夕方から父の手術前のムンテラに病院へ行った。

先日受けた大腸ファイバーの結果を聞いてきた。
やはり、憩室が破裂して、大腸と小腸の癒着が原因と分かった。

面談室を出る時…
何時も聞かない女性の(高齢者…認知症っぽい感じ)声が聞こえてきた。
何かを訴える声だった。

その方の病室を通った時、私はフト名前を見た。

《○田 ○子》

見覚えのある名前、聞こえてくる声でピン!
と来た。
恐る恐る訪室してみる。

私「こんにちはぁぁぁ…」

やはり○田さんだった!

私「○子さん、寺田です。隣の○○(短期入所生活介護事業所…通称ショートスティ)に居たんだけど、覚えていますか?顔を良く見て下さい」
○子「何となく…わかるわ。ねぇみてコレ!こんな事されてしまったの。」
(胴抑制、手の抑制をされていた)
私「見たら分かりましたよ。それよりもなんで○子さんココに入院したのよ?」
○子「知り合いの方を見舞いに来たら、そのまま具合が悪くなってこうなったのよ」
※この間にも支離滅裂の事を言う○子
私「そうなんだぁ…(と言いながら脳外科で入院したと言う名前のプレートを確認)」
○子「手がこんなんじゃ汗も拭けないのよ(泣きながら弱弱しく言う)」
私「何処を拭けばいいの?」
○子「額と目の周りなんだけど…」
私「(近くにあったタオルを用いて)はい、これで大丈夫かな??」
○子「ありがとう(笑顔で言う)貴女、まだ隣に居るの??」
私「もう辞めて他の所で働いていますよ」
○子「そうなの…(淋しげ)息子が朝来たんだけど…」
私「じゃ、息子さんに宜しく伝えて下さいね」
○子「はい、息子が来たら伝えます」
(弱弱しい声だったけど、やっと私の事を思い出した様子)
私「声を上げてばかりいると疲れちゃうから、ゆっくりと休んで。ちゃんと眠るんだよ…。ね」
○子「はぁぁい」

※○子さんとは、短期入所生活介護事業所の開所から閉所までの約1年半の付き合いだった。「おはよう」から「おやすみ」「就寝中」までを見ていたから話の内容や表情で状況が分かる。

この会話や状況を見て…
○子さんは、せん妄に陥っていて、暴れたりルートの自己抜去等をしたんだろう…
と感じた。
脳外科と言う事を考えると…
倒れたのかな?と。

前回の話での方や、今日の再会の○子さんとの再会って意味が有るのだろうか?
とオモッタリした、今日の夕方だった。


それからは…○子の訴える声は聞こえなくなった。


PS:ショートが閉鎖するって聞いた時、素直に泣いたなぁ…。皆の居場所がなくなるって思ったから。
やっと、心置きなく付き合える職場の仲間が出来た頃だったから…